WiMAXの速度が遅い・繋がらない場合の原因と対処方法

WiMAXの速度が遅い・繋がらない場合の原因と対処方法

WiMAXを使っていて、最近ちょっと遅いな…繋がらないな…と思ったら、まずこちらをチェックしてみてください。

このページでは、通信速度に関するトラブルとその対処法について解説していきます。対処法も難しいものはありませんので、自分の通信環境などと照らし合わせて対処してみましょう。

WiMAXの速度が遅い場合の原因

まずは、WiMAXの速度が出ない際の原因と対処法について見ていきましょう。

①:通信速度制限にかかっている

一番新しいWiMAX+5Gのプランではデータ容量の制限はありませんが、旧プランである「ギガ放題プラン」は3日間に10GB以上の通信を行ってしまうと速度制限が入ります。

もし通常プランでの契約やau回線を使ったハイスピードプラスエリアモードであれば「1ヶ月に7GB以上使うと通信速度制限」になるのです。突然速度が遅くなったのであれば、この通信速度制限にかかった可能性があります。

対処方法

もし通信速度制限にかかった場合、これといった対処法がありません。
厳密に言うと、かかった後だと対処のしようがないのです。通信速度制限になった際には、解除されるまで気長に待つようにしましょう。ギガ放題プランであれば、制限量に達した翌日18時~翌々日2時の8時間のみなので解除も早いです。

通信速度制限に関しては他の記事で詳しく解説していますので、そちらの方も確認してみましょう。(参考:WiMAXの速度制限はどれくらいでかかる?データ上限の目安と制限後の速度について

通信速度制限にならないようにするためには、以下のような対処法を試してみましょう。

  • 目安などを確認してしっかりとデータ容量を管理する
  • 動画視聴は標準画質以上にしない
  • 大容量ダウンロードは控える(特に通常プラン・ハイスピードプラスエリアモード)
  • ハイスピードプラスエリアモードは極力使わないように(契約しないように)する
  • ハイスピードプラスエリアモードを使う場合は、データ容量付近になると自動的にモードが切り替わる設定にする

②:旧回線の「WiMAX」を利用している

現在、WiMAXのメインは「WiMAX+5G」という回線です。それに伴って旧回線と言われるWiMAXは速度が激減しており、2015年以前に売られていたWiMAX端末はその影響を受けています。

元々40Mbpsだったエリアでも現在では最大13.3Mbpsと約1/3にまで速度は落ちているのです。今まで速かったのに、2015年近くから遅くなったままの人はこれが原因かもしれません。

対処方法

もし旧回線の影響を受けている場合、以下のような対処法を試してみましょう。

  • WiMAX+5G対応端末に機種変更する
  • 解約して他プロバイダに乗り換えると同時に新規契約する

最も手っ取り早いのは、現在契約しているプロバイダに連絡し、WiMAX+5Gに対応している端末に機種変更することです。最近は端末も豊富になっていますし、通信速度も向上しているためどの端末でも問題なく使うことができます。

プロバイダによっては機種変更するために別途料金がかかったり、機種変更するためにいくつかの条件が付けられている場合があります(契約プランや契約年数など)。逆に、機種変更無料キャンペーンを実施している場合もあります。

もし現在利用しているプロバイダの更新月が近い場合、そこまで待って解約して違うプロバイダと新規契約するのも一つの手です。なぜなら、乗り換えや新規契約することで高額のキャッシュバックを受け取れたりするからです。

現金キャッシュバックもあれば端末無料プレゼントなどもあり、今契約してるプロバイダよりも負担が少なくなる可能性があります。「WiMAXプロパイダ10社の料金を徹底比較!おすすめの総合1位はこれだ!」でおすすめのプロバイダなどもまとめていますので、そちらの方も良ければ参考にしてみてください。

③:設置場所の問題

WiMAXの端末というのは、少し動かしただけで電波の受信状態が変化します。極端な話、数cm動かしただけでも「弱→強、強→弱」になることがあるのです。これはWiMAXの電波の特性の一つに「まっすぐ速く進む」というものがあり、それによって障害物などを避けられず電波が回り込めない状態になります。

それに加えて、アンテナが内蔵タイプのプリントアンテナのため、何かに覆われた状態にも弱いです。

対処方法

対処法としては、以下のような場所に設置するようにしましょう。

  • 窓際
  • 高いところ
  • 障害物が少ない場所
  • 本体が覆われないようにする

対処法としてはシンプルなものばかりですので、設置場所を変えるだけで電波の入り方が違うのが原因だと分かったら、これらの位置を目安に設置してみましょう。

④:他の電波が干渉している

電波というのは他の電波に干渉されて速度が低下することがあります。他の電波というのは、他のWiFiであったりBluetooth、電子レンジなどです。自分の家だけでなく、集合住宅地やオフィス街、カフェやWiFiスポットが集中している地域などで起こりやすいです。
どの対処法を試しても効果がない場合、この電波の干渉が原因の可能性が高くなります。

対処方法

もし電波の干渉が原因だと考えられる場合、以下のような対処法を試してみましょう。

  • 802.11ac(5GHz)の電波帯を使用してみる

これが最もシンプルで効果の高い方法です。意外と知られていませんが、WiMAX端末で使用する電波は2種類存在しています。初期設定で使える「2.4GHz」と変更することで使える「5.0GHz」です。

5.0GHzにすることで他の電波からの干渉に強くなります。それによって速度が上昇する可能性もありますが、逆にデメリットもあります。それが上記でも記載した「まっすぐに進む電波」という点です。

2.4GHzは障害物に強いため設置場所にそこまで苦労しませんが、5.0GHzは障害物などに弱くなっています。そういった点から、障害物などがなくて電波が弱い場合は干渉の可能性があるから5.0GHzにする、電波の干渉が確認できず障害物があって電波が届かない場合は2.4GHzにしてみるのも良いでしょう。設定方法は各機種で異なるため、取扱説明書などを読みながら変更してみましょう。

⑤:デバイス側の通信性能が低い

WiMAXが十分な性能を持っていたとしても、それを受け取るデバイス(パソコン・スマホなど)の性能が低いと速度が出ないこともあります。

対処方法

この場合、以下のような対処法がおすすめです。

  • 新しいデバイスを購入する
  • 有線で繋いでみる

最も分かりやすいのは、新しいデバイスを購入することでしょう。最近の機種であれば通信速度や環境に問題ありません。確実に速度が出るとは言えませんが、古い機種よりは効果が期待できます。それに加えて、無線ではなく有線で繋いでみるのも効果的です。有線で繋ぐことによって通信速度は約1.5倍上がると言われており、それだけで効果が実感できる可能性もあります。

WiMAXが繋がらない場合の原因

ここからは、まったくWiMAXが繋がらない原因と対策について解説していきます。「電波自体入らず繋がらないパターン」と「電波は入っているのに繋がらないパターン」がありますので、自分の環境に合った方法で対処していきましょう。

①:メンテナンスや通信障害

ネット環境では定期的にあるのですが、ネットワーク障害などで繋がらなくなった場合や基地局で工事などのメンテナンス業務を行っているとWiMAXは圏外状態になってしまいます。メンテナンスは事前に発表されることもあれば、急遽行われることもあるため突然圏外になった場合はこれを疑ってみましょう。

対処方法

対処法としては、「メンテナンスやネットワーク障害が終わるまで待つ」しかありません。メンテナンスは定期的に行われるものですし、天災などによるネットワーク障害もいつ発生するか分かりません。

そのため、確実にできる対処法などがないので現状です。基本的に、WiMAXの公式サイトなどでメンテナンス情報やネットワーク害情報などが記載されているため、それを確認して公式からの完了報告を待ちましょう。

②:WiMAXの対応エリア外で使っている

現在、WiMAXの対応エリアは日本全国を網羅しています。しかし、山間部などであれば対応エリア外であることも珍しくありません。エリア外であれば当然圏外になってしまいますので、WiMAX通信は一切行うことができません。

対処方法

この場合、以下のような対処法を試してみましょう。

  • 事前にしっかりと対応エリアを検索しておく
  • ハイスピードプラスエリアモードを利用する
  • WiFiなどエリアが広いサービスに乗り換える

WiMAXのエリアはUQ WiMAXの公式サイトや、各プロバイダの公式サイトで検索することができます。検索してエリア内かエリア外か微妙な場合は、サポート窓口に問い合わせることをおすすめします。もし対応エリア外である場合、LTE回線を使って通信できる「ハイスピードプラスエリアモード」の利用も検討してみましょう。

ハイスピードプラスエリアモードとはなにか

オプション料がかかったり、通信速度制限が厳しいなどのデメリットはありますが、通信速度は最も早くなっています。WiMAXの対応エリア外であり、ハイスピードプラスエリアモードも使いたくない人は、WiMAXではなくWiFiなどを検討してみましょう。

③:端末(ルーター)の故障や不具合

ルーターなどの端末がしっかりと機能しないとWiMAXを使うことができません。例えば電源が一切入らない、電源は入るけどモニターに何も表示されない、ランプが一切点灯しない、通常の点灯色ではないなど、何かしら普通の状態ではないであれば故障を疑ってみましょう。

対処方法

端末に何かトラブルがあった場合、以下のような対処法を試してみましょう。

  • 端末の再起動
  • プロバイダのサポート窓口に相談

まずは、端末を再起動してみましょう。ルーターは再起動することでネットに繋がることも多く、それで解決することもよくあります。もし再起動しても繋がらない場合は、端末の故障や不具合が考えられるためプロバイダのサポート窓口などに問い合わせてみましょう。

サポート窓口で色々と操作のことなどを教えてもらい、それでも繋がらなかった場合はプロバイダの方に端末を送ってほしいと言われる可能性があります。その場合は、言われた住所などに送ってみましょう。端末の修理や変更に応じてくれます。ただし、利用者の過失による故障だった場合は有償になることもあるので注意です。

④:回線の混雑

WiMAXに限らず、無線タイプのネット環境では回線が混み合うことで、電波は入っているのにまったく繋がらない状態になります。使っている人が多ければ多いほど、個人で使えるデータ容量が少なくなるためこのような状況になってしまうのです。

対処方法

一番の対処法は、「混雑している時間帯は避ける」と「違う時間に再度アクセスしてみる」です。混雑しやすい時間帯としては、平日の通勤時間や夕方の帰宅以降、休日全般となっています。そのため、可能であれば平日の朝や日中に使ってみましょう。時間を空けることで回復することもあります。

⑤:デバイス側のセキュリティ設定

パソコンやタブレット端末でWiMAXを使おうとすると、セキュリティソフトが作動してしまって電波は入るのに通信できない状況になることがあります。

すべてのセキュリティソフトが作動するわけではありませんが、やはり中には相性が悪いソフトもあるでしょう。しかし、セキュリティソフトを勝手に切るのは危険なため、しっかりとした方法で対処していくことが大事です。

対処方法

セキュリティソフトの設定は非常にシビアで、一括で解除してしまうとすべてのウイルスに対応できなくなってしまいます。勝手にいじって元の設定に戻せなくなることも考えられます。そのため、セキュリティソフトが原因だと考えられる場合、以下のサポート窓口に連絡して対処法を相談してみましょう。

  • WiMAXのサポート窓口
  • 利用する予定のデバイスのサポート窓口
  • セキュリティソフトのサポート窓口

WiMAMをデバイスに繋げたいこと、セキュリティソフトが作動してしまうこと、どのセキュリティソフトを使っているのかなどを伝えましょう。それぞれの回答をメモし、各サポート窓口にそのことを伝えるとスムーズに手続きが進むのでおすすめです。

まとめ

今回の記事をまとめると以下のようになります。

  • WiMAXの速度が出ない、繋がらないのは何かしらの原因がある
  • 速度がでない、繋がらないは同じ理由の場合もある
  • 対処法はシンプルなものも多いが、中には別途料金がかかったり手続きがあるので注意
  • 通信速度制限や対応エリア、端末の不具合がこの中でも多い

WiMAXが遅い、繋がらない原因と対策について10個ほどまとめてみました。無線で使うことが多いため、有線で使う通常のインターネットよりもエリアや設置場所などが重要だということが分かります。通信速度制限が設定されている点も忘れてはいけません。

対処法は意外とシンプルなものが多いため、この記事を読みながらまずは自分で解決してみて、それでも分からない場合は下手にいじらず各サポート窓口に問い合わせてみましょう。

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ABOUT著者情報

小田寺 真司

2013年から6年間、通信機器(スマホやインターネット)の営業や販売業務の経験を経て、現在は大手家電量販店のスタッフ様に対してインターネット回線に関する知識研修・補助を行うお仕事をしています。